日本でもっともその名を知られている彫刻家の一人、薮内佐斗司。
名前を聞いたことがなくとも、日本各地の公共空間に作品が設置され住民や旅行客に親しまれている。氏を一躍有名にしたのは奈良平城京遷都1300年祭のマスコットキャラクター「せんとくん」のデザインです。このキャラクタはー現在も奈良県全体のマスコットとして活躍しています。
この作品は薮内氏自身の手によって手掛けられた貴重な木彫作品です。神や自然に近い存在の童女に願いを託した作品は、不思議な雰囲気をたたえ、守り神のように生活に寄り添ってくれます。
童女が大事そうに抱えている銭には「吾、唯足るを知る」という4文字が刻まれています。
これは禅語でいう「知足」であり、貪らず身をわきまえることの大切さを説いています。