草間彌生は世界的に活躍する現代日本を代表する美術家です。2016年、前衛美術家としては初めて文化勲章を受章しました。
この作品に見られる、繰り返される網目模様と水玉は画面に収まらない無限の反復のように感じられます。さらにその中でちらちらと輝くラメの小さな光の粒子は、より細かな水玉のようにも見え、鑑賞者との距離感を狂わせ、画面に吸い込まれるような錯覚を感じさせます。
この作品は1999年に4点のかぼちゃの連作、《R(Red)、P(Pink)、B(Blue)、G(Green)》の内の一点として制作されました。
草間彌生が最も大切にしているモチーフであるかぼちゃの作品の中でも、見る者の目線を捉えて放さない、人を惑わすような魅力を持った作品です。