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​浮世絵サロン

​日本の伝統美術「浮世絵」

浮世絵(うきよえ)は、江戸時代(1603)に江戸の町民を中心として隆盛した風俗画で、庶民の日常生活に関わりのあう「美人画」、「役者絵」、「名所絵(風景画)」などが多く題材に使われていました。この時代、「浮世」という言葉が「時代風」という意味で庶民の間で使われ、時代の流行や文化を映し出した絵であったと言われています。元来、浮世絵は額縁に入れて飾る芸術作品というよりも、今で言う有名人のポスターや雑誌のような大衆向けメディアの一部でした。

浮世絵には、大きく分けて手描きの「肉筆画」と木版画で刷られた「浮世絵版画」の2種類があります(一般的に浮世絵といえば、版画で刷られたものを指して言うことが多い)。技術の向上による安価な複製、多色刷り(多色刷りの浮世絵を「錦絵」とも呼ぶ)が可能になった事で、庶民から浮世絵が広く求められることで、急速に発展していきました。

浮世絵の特徴は、大胆な構図、はっきりとした図柄と色彩、陰影を抑えた表現で、当時のフランス印象派に影響を与えたと言われています。

​木版画とは

木版画とは、木の板に文字や絵を彫って作った版(木版)を使って印刷された絵、凸版画のことを指します。

木の面に凹凸に削り、凸部に塗料を塗り、その上に紙をのせて転写します。印鑑と同じように、仕上がりは反転した図柄となります。

多色刷りの場合は、一枚の木版を作りその木版を塗り分けたり、色数に合わせて複数の木版を作り一色ずつ紙に塗り重ねたりもします。

​日本の木版画の歴史

日本において木版による最古の印刷物とされるのが、奈良時代(770年頃)に印刷された、百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)です。

木版画の技法の多くは、文化が開花した江戸時代に発展しました。17世紀後半までの木版画は墨一色でしたが、筆を用いて鉱物系や植物系の絵具で彩色の手間を省くために、18世紀中期に多色摺版画のさきがけである「紅摺絵(べにずりえ)」が誕生しました。

紅摺絵で用いられたのは4色程度でしたが、18世紀後期には10色以上の色を重ね摺りする、「錦絵(にしきえ)」が登場します。「錦絵」は錦織りのような鮮やかさからその名が付けられたと言われ、現代まで受け継がれます。

​版画のキソ知識

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